発達障がいのある子供は、片付けや次にやることの準備などに時間がかかってしまう事が多いです。でも視覚化をすると、何をしたらいいかが理解しやすく、スムーズにできることを書きました。
前回の記事はこちら
今回はその他の家でやっている工夫を書いていきます。
なんでいつでも時間がかかるの?
発達障がいの特性はその人によって様々で一概に「こうですよ」とは言えませんが、
周りの刺激に反応しやすく集中しにくかったり、逆に集中しすぎてしまい周りが見えず、行動の切り替えが難しかったりということがあります。
息子の場合は、
- やるべきことが何かはわかっていても、こだわりの特性があって今やっていることを自ら止めて、すぐに取り掛かることが難しい。
- やっていても周りの刺激に反応してしまい、中断してしまう。そして戻ってこれない。
- 複数のことを同時にすることが苦手なので、同時進行だと忘れていることがある。
…ということが日々の生活の中であります。
誤解しないでほしいのは、発達障害の人も好きで時間がかかるのではないということ。
いざ何かをやり始めてもふらふらと立ち歩いてしまったり、忘れてしまうこともあったり、やる気があるのか疑問に感じてしまうこともあるかもしれません。
でも、本人もきちんとやろうしています。でも、それが思うように上手くできない。イライラしてしまったり、泣けてしまうことも。
私も日々の生活の中で、上のようなことが特性であることは承知しているつもりですが、時間がなかったり、忙しかったりすると、つい怒りがちになってしまうので気をつけたいところです。
時間がかかるのを解消するには手助けが必要
周りの子供と同じように動けるようになるためには、その子供に合った伝え方や環境を見つけてあげることが必要です。
はじめは親や周りの大人がどんな伝え方だと理解がしやすいか?どんな環境なら取り組みがしやすのか?しにくいのか?などを把握していきましょう。
いろいろ試行錯誤しながら、だんだんとその子にあった方法が見つかると思います。
はじめのうちは周りがそのやり方をするように促していくと、自然と子ども自身も自分のやりやすい方法がわかるようになり、自ら取り組んでいけるようになると思います。
生活しやすくするための工夫
まずは余裕を持った時間設定を
急かされたりすると余計に焦ってしまい、落ち着いていればできることもわからなくなってしまったり、時間がかかってしまうこともあります。その子が本来持っているパフォーマンスができないのは、本人にとっても辛いことです。
まずは取り掛かる時間を余裕を持って設定してあげることが大事です。
事前に伝えておき見通しを立てる
ある程度年齢を経ても時間の概念が曖昧な子どもや、はじめていく場所や大勢の人が集まる場所にいくことが苦手を感じていて出かける準備に時間がかかる子供もいます。
あらかじめ出かける時間を伝えておく、外出先はどんな場所なのか?できるだけ詳しく伝えておくことで、ある程度見通しがたち、安心して準備をすることができます。
子供によっては、あまり早くから予定を伝えると逆にそわそわ落ち着かないくなってしまう場合もあるので、その子のタイミングで伝えてあげてくださいね。
視覚化すると理解が早い
発達障害の子供の場合、時間の概念を理解するのもちょっとゆっくりめなこともあります。出かける時間や準備を始める時間などを時計を見ながら伝えることで意識がしやすいと思います。
まだ、時間を読めない年齢でも、タイマーを使ったり、「時計の針が3になったら」などと伝えることで、数字の読みや時間の概念を少しづつ理解できるようになっていきます。
長男の場合は旅行や帰省などの長期に出かける時も、ざっくりとした予定表を書いて渡すとなんとなく安心感があるようで、毎回旅行の時は「予定表書いて」と言ってくるので、書いて持たせています。
一度に言わずにひとつ終わったら次を伝える
発達障害のある子どもは、ワーキングメモリのキャパが少ないことが多く、一度に複数のタスクを行うことが難しいので、ひとつ終わったら次のタスクを伝えてるようにしています。
長男は一度に2つくらいならなんとかできますが、3つはちょっと怪しいかな??という感じ。成長するに連れて、だんだんと複数できるようになっていきます。
気が散るものはあらかじめ排除しておく
発達障害の子供は、視界に興味をそそるものがあると、そちらに気を取られてしまい、脱線しやすいです。視覚優位ならなおさらだと思います。
なので、気を取られそうなものはなるべく視界に入らないようにする!
テレビは消す、関係のないおもちゃや本などもしまう、布などで目隠しするなど。
うちは弟がいて長男が宿題をしようとすると、わざわざ視界に入るところでおもちゃ遊びを始めたりして、とても苦労しています(;_;)
タイマーなどを使って
年齢によって時間の概念を把握できていない場合もあるし、発達障害の子供の中には時間の概念が身につくのがゆっくりめな子どももいます。
発達障害の子供向けに時間が量で見やすくなっているタイマーも市販されています。息子は違いますが、子供によっては、音で時間が来たことを知らせるタイプは、音にびっくりしてパニックになったりすることもあるとか。
息子は、100均で買ってきた砂時計を使ってみたり、「どっちが早く出来るか?」のゲームにする、キッチンタイマーを使う等色々試しましたが、キッチンタイマーが一番活用しています。
砂時計もはじめは興味を持っていましたが、時間を意識して見るということをしないので、音で知らせるほうが本人にあっていたようです。
発達障害のない子供でも使えるよ!
今までご紹介してきた方法は、きっと普通の家庭でも日常的にやっている方法ではないでしょうか?
発達障害のない子供でも、見て確認しやすくする、余計なものは片付けてから取り掛かるほうが時間がかからず、スムーズにできると思います。
発達障害の子供にはその特性から、より理解しやすい方法がありますが、やっていることは特別な方法なわけではありません。ただ、身につくのに時間がかかるので、根気よく取り組んでいくことが大事なんだと思います。
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